キャンプ場で椅子を広げるとき、ポールを差して生地をはめて…という一手間なしに、パッと開いてすぐ座れる。そんな「開くだけ」のフォールディングチェアを、車で運ぶオートキャンプ目線で4脚並べました。実際に愛用しているのはハイランダーのクライマックスローチェア2 AL(アルミ)だけで、残る3脚は公式仕様に基づく比較です。順番はメーカーの売上順位ではなく、ぼくのオートキャンプ向けおすすめ順です。
結論: 車で運ぶ家族キャンプなら、設営撤収がラクで座りの安定したクライマックスローチェア2 ALが第一候補。軽さ最優先ならコールマン、細長く束ねて積むならスノーピーク、低さで選ぶならWAQです。
この記事で言う「フォールディングチェア」とは?
この記事では、ポールと生地を着脱せず、開いて使う椅子を対象にします。ヘリノックスのような、フレームを組んで生地を差し込む組み立て式は今回の4選には入れません。
組み立て式は軽く小さく畳めるのが武器で、ソロや登山では強い選択肢です。ただ設営時に差し込み、撤収時に抜くという手順が発生します。今回の4脚は洗濯物のパイプハンガーを広げる感覚で開くだけ。フレームと生地がつながったまま畳めるので、設営と撤収の動作が少なく済みます。ここが、車で複数脚を運ぶオートキャンプで効いてくるところです。
組み立て式との座り比べに興味がある方は、ヘリノックス チェアワン vs 5000円チェア|1万円の差は座り心地に出るのか も参考にどうぞ。
収納サイズが大きい椅子は車に積みにくい?
いいえ、必ずしもそうではありません。「収納サイズが大きい」と「車へ収めにくい」はイコールではなく、厚さと面積を分けて見るのがコツです。
ぼくがクライマックスローチェア2 ALを使っていて実感したのが、まさにこれ。この椅子、畳んでもそれなりに面積は大きいんです。でも厚さが薄い。だから車の荷室に平たく敷いたり、隙間に立てて差し込んだりで収まる。逆に、面積が小さくても厚みがある塊は、荷室での置き場所が限られることがあります。もちろんこれは車の形状や荷室の広さ、積み方によって変わるので、自分の車に当てはめて考えるのが前提です。
収納形状は、大きく2タイプに分けられます。
| 収納タイプ | たたみ方 | 積み方の相性 |
|---|---|---|
| 平たく畳む式 | 板状に薄く折る | 隙間に立てる・敷く |
| 収束式 | 束ねて棒状にまとめる | 傘のように立てて隅に |
今回の4脚のうち、クライマックス・WAQ・コールマンは平たく畳む式。スノーピークのローチェア30だけが、脚を束ねて棒状にまとめる収束式です。「軽量コンパクト」の一語で片付けず、自分の車の荷室にその面積や長さを確保できるか。ここが判断点になります。
椅子選びをハイ・ロー含めて広く見比べたい人は、キャンプチェアおすすめ5選 も合わせてどうぞ。
買う前に荷室で確認したい3つのこと
椅子のスペック表を見るとき、数字の読み方でつまずきやすいポイントが3つあります。
面積と厚さ(長さ)を別々に見る
収納寸法は3辺の数値で示されています。たとえばクライマックスの公式収納寸法83×7×65cmは、面積は大きいけれど厚さ7cmと薄い。この形状は、荷室の床に敷くか、隙間に立てて縦差しする向きが合います。一方、スノーピークのローチェア30は16×18×101cmと断面が小さく長い。横に寝かせると101cmの長さが要る代わりに、傘立てのように荷室の角に立てると断面分しかスペースを取りません。
荷室に持ち込む前に確認すると判断が早い:面積(2辺の積)を確保できるか、または長さ方向を立てて収めるスペースがあるか、この2点です。
リクライニングする椅子は後方の空間も計算に入れる
リクライニングする椅子を車内に積むとき、収納時は板状でも問題ないのですが、設営後にどこまで背もたれを倒すかで、後ろのテントや他の道具との距離感が変わります。特に焚き火周りで複数脚を並べる場合、背もたれを全部倒すと後方に意外と張り出します。サイトレイアウトを決めてから椅子の向きを決めると、背後のスペースを事前に確保しやすくなります。
重量の計測条件をそろえて比べる
各メーカーは「本体のみ」「収納袋込み」「付属品込み」など、条件をそろえずに重量を公表しています。今回の4脚も計測条件が混在しているので、細かいグラム差で優劣をつけるのは無理があります。
オートキャンプ向けフォールディングチェアおすすめ4選
1位

Hilander
ハイランダー クライマックスローチェア2 AL
参考価格¥9,8003位

Coleman
コールマン コンパクトフォールディングチェア グレージュ
参考価格¥7,5901. ハイランダー クライマックスローチェア2 AL|我が家の第一候補
うちで愛用しているのがこれ。2世代目でアルミフレームのAL(アルミ)を選びました。正直、家族オートキャンプにはこれが最高だと思っています。9,800円という価格帯で、この設営のラクさと座り心地の安定を両立している一脚です。
いちばん効くのは、座り心地の安定感と設営撤収のラクさ。組み立て式に比べると開閉だけで済むので、片付けが段違いに楽です。座ったときのぐらつきが少なく、腰を下ろしたときの安定感があります。リクライニングは4段階で、いちばん倒したときに足台などを用意すれば寝ることも可能です。
注意点は収納の面積。公式収納寸法は83×7×65cmで、畳んでも面のサイズはそれなりに大きい。ただ厚さ約7cmと薄いので、荷室の隙間に立てたり敷いたりで収まります。基本オートキャンプの我が家には適合していますが、荷物を最小限にしたい徒歩移動などには、この面積は向きません。
素材はコットンですが、難燃加工ではありません。火の粉が飛ぶ焚き火サイドで使う場合は、火元との距離を普通に取ってください。購入時はSTではなくAL(アルミ)を選ぶよう、型番を確認してください。仕様の詳細はハイランダー公式ページにあります。

Hilander
ハイランダー クライマックスローチェア2 AL
2. WAQ リクライニングローチェア レギュラー|座面高25cmの低さで選ぶ
地べたに近いロースタイルでくつろぎたい人向け。3段階リクライニングと座面高25cmの低さが持ち味です。重量は付属品込みで約5.3kgと4脚のなかでは最重量になります。
座面が低いぶん重心が落ち着き、焚き火をのんびり眺めるスタイルに合います。背もたれを倒してくつろぐ使い方に向いています。収納はクライマックス同様の平たく畳む式で、厚さが薄いので荷室に立てて差し込む収め方がしやすいタイプです。耐荷重は90kg。価格は8,980円で、クライマックスと近い価格帯です。
混同しやすいのが、WAQには背もたれの高いハイバックモデルもあること。今回扱っているのはレギュラーで、そこは別物として見てください。仕様はWAQ公式ページが正確です。

WAQ
WAQ リクライニングローチェア レギュラー
3. コールマン コンパクトフォールディングチェア|薄く軽く運びたい人へ
4脚のなかで最軽量、約2.1kg。7,590円という価格も含めて、持ち運びの軽さと薄く畳める構造を最優先する人に向きます。
収納は厚さ8.5cm、寸法は約54×8.5×56.5cmとコンパクト。座面高28cmで、ローすぎない扱いやすい高さです。設営してサッと腰かける使い方に合います。
割り切りポイントはリクライニングなしという点。倒してくつろぐより、食事や作業のときにサッと座るのに向いた性格です。耐荷重は80kg。背もたれを倒してくつろぎたいなら、リクライニング付きのクライマックスやWAQが候補です。型番は2190858。詳細はコールマン公式ページへ。

Coleman
コールマン コンパクトフォールディングチェア グレージュ
4. スノーピーク ローチェア30 カーキ|束ねて運ぶ収束式
唯一の収束式。脚を束ねて棒状にまとめる畳み方で、収納は細長い形になります。価格は17,600円と4脚のなかでいちばん上です。
前3脚が板状に畳むのに対し、これは傘のように束ねて荷室の隅に立てられます。ただし収納の長さが約101cmあるので、面積は取らない代わりに長さを確保できるかがポイント。断面は16×18cmと細い、というトレードオフです。座面高は30cmで、前かがみで作業もしやすく、深く腰かけてくつろぐこともできる高さです。
リクライニングはありません。肘掛けは竹集成材、張り材はポリエステル。なお公式で耐荷重が明示されていないため、下の比較表でも「—」と表記しています。仕様はスノーピーク公式ページを確認してください。

スノーピーク
スノーピーク ローチェア30 カーキ
4脚のスペックを並べて比較
数値をまとめて見ると、性格の違いがはっきりします。
商品ごとに仕様と購入先を確認できます。参考価格と販売店の現在価格は異なる場合があります。
Hilander
ハイランダー クライマックスローチェア2 AL
参考価格 ¥9,800
- 重量
- 約4.05kg(収納袋込み)
- 素材
- コットン、ブナ(肘掛け)
- 座面高
- 30cm
その他の仕様を見る
- 耐荷重
- 100kg
- フレーム
- アルミ
- 収納サイズ
- 約83×7×65cm
- リクライニング
- 4段階
WAQ
WAQ リクライニングローチェア レギュラー
参考価格 ¥8,980
- 重量
- 約5.3kg(付属品込み)
- 素材
- 記載なし
- 座面高
- 25cm
その他の仕様を見る
- 耐荷重
- 90kg
- フレーム
- 記載なし
- 収納サイズ
- 約72×64×10cm
- リクライニング
- 3段階
Coleman
コールマン コンパクトフォールディングチェア グレージュ
参考価格 ¥7,590
- 重量
- 約2.1kg
- 素材
- 記載なし
- 座面高
- 28cm
その他の仕様を見る
- 耐荷重
- 80kg
- フレーム
- 記載なし
- 収納サイズ
- 約54×8.5×56.5cm
- リクライニング
- なし
スノーピーク
スノーピーク ローチェア30 カーキ
参考価格 ¥17,600
- 重量
- 約3.6kg
- 素材
- フレーム/アルミニウム合金、肘掛け/竹集成材、金具/ステンレス、張り材/ポリエステル
- 座面高
- 30cm
その他の仕様を見る
- 耐荷重
- 記載なし
- フレーム
- アルミニウム合金
- 収納サイズ
- 160×180×1,010(h)mm
- リクライニング
- なし
| 比較項目 | Hilander ハイランダー クライマックスローチェア2 AL | WAQ リクライニングローチェア レギュラー | Coleman コールマン コンパクトフォールディングチェア グレージュ | スノーピーク ローチェア30 カーキ |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | ¥9,800 | ¥8,980 | ¥7,590 | ¥17,600 |
| 重量 | 約4.05kg(収納袋込み) | 約5.3kg(付属品込み) | 約2.1kg | 約3.6kg |
| 素材 | コットン、ブナ(肘掛け) | — | — | フレーム/アルミニウム合金、肘掛け/竹集成材、金具/ステンレス、張り材/ポリエステル |
| 座面高 | 30cm | 25cm | 28cm | 30cm |
| 耐荷重 | 100kg | 90kg | 80kg | — |
| フレーム | アルミ | — | — | アルミニウム合金 |
| 収納サイズ | 約83×7×65cm | 約72×64×10cm | 約54×8.5×56.5cm | 160×180×1,010(h)mm |
| リクライニング | 4段階 | 3段階 | なし | なし |
| 販売店 |
読み方のコツをひとつ。重量値はメーカーごとに計測条件が異なるので、グラム単位の細かい差で優劣を決めないほうがいいです。それより見るべきは、リクライニングの有無・座面高・収納形状。この3点が使い勝手を大きく分けます。比較表の耐荷重の「—」は、公式に数値が示されていないという意味で、低いという意味ではありません。
各商品カードから楽天・Amazon・Yahooの3店の販売ページで価格と在庫を確認できます。販売店によって色や在庫が変わるので、購入時にモデル名を確認するのがおすすめです。価格や在庫は店によって差があるので、見比べてから選ぶと失敗が減ります。
どれを選べばいい?用途別の結論
何を重視するかで、向く一脚がはっきり変わります。整理してみます。
設営と撤収の手間を減らしたい、かつ座り心地の安定が欲しいなら、クライマックスローチェア2 ALが第一候補です。9,800円で4段階リクライニング付き。面積は大きいけれど薄くて荷室に収めやすく、オートキャンプとの相性がよい。実際に使い続けているので、これは自信を持って言えます。
とにかく軽く薄く運びたい、そして価格を抑えたいなら、コールマンの2.1kg・7,590円が光ります。収納寸法は約54×8.5×56.5cm。荷室に収まるか確認して選んでください。リクライニングなしという割り切りと引き換えに得られる身軽さです。
座面をとにかく低くしたい、ロースタイルで焚き火を眺めたいなら、WAQのレギュラーが候補に上がります。座面高25cmという低さは他3脚にはない数字です。
荷室に面積より長さのほうが確保しやすい、道具の素材感を重視するなら、スノーピークのローチェア30という選択があります。17,600円の価格で、竹集成材の肘掛けとポリエステル張り材を組み合わせた収束式の一脚です。
選ぶ前に「自分が重視するのは設営撤収の手間か、運搬の軽さか、背を倒してくつろぐ時間か」を先に決めると、比較表の数字がすっと読めるようになります。荷室の面積・厚さ・長さの3つをメジャーで確かめてから購入ボタンを押すのが、後悔しない買い方です。
ソロや登山兼用で軽量重視なら、軽量・コンパクトアウトドアチェアおすすめ6選 のほうが合う一脚が見つかるはずです。

