キャンプ向けポータブル電源おすすめ5選【2026年】容量の選び方と失敗しないモデル比較

キャンプ向けポータブル電源おすすめ5選【2026年】容量の選び方と失敗しないモデル比較

迷ったらこの3つ — まず候補を絞る

予算・用途に合わせて選んでください

1Jackery ポータブル電源 1000 New

Jackery ポータブル電源 1000 New

¥119,800

容量: 1070Wh / 重量: 10.8kg

2Anker Solix C1000 Gen 2

Anker Solix C1000 Gen 2

¥99,990

容量: 1024Wh / 重量: 11.3kg

3EcoFlow RIVER 2 Pro

EcoFlow RIVER 2 Pro

¥88,000

容量: 768Wh / 重量: 7.8kg

キャンプ向けポータブル電源おすすめ5選【2026年】容量の選び方と失敗しないモデル比較

キャンプのポータブル電源は「自分のキャンプスタイルに必要なWh」を先に計算して、そこから製品を選ぶのが正解だ。 ぼくがこの結論にたどり着くまでに、2台買い替えている。

最初に買ったのは「とりあえず安いやつ」で容量200Wh台。夏キャンプで扇風機を回したら3時間で電池切れ。スマホの充電すら残量が怪しくなって、子供たちのタブレットは充電できず、車に戻ってシガーソケットから充電するという本末転倒な事態になった。

次に「もう失敗したくない」と奮発して2000Wh級を買ったら、今度は重すぎて持ち出すのが面倒になった。15kg超を車から降ろしてサイトまで運ぶのが億劫で、結局家の非常用電源になっている。

で、3台目にたどり着いたのがEcoFlow RIVER 2 Pro。768Whで約8kg。ファミリーキャンプの一泊にちょうどいい容量で、片手で持ち運べる重さ。これが今のぼくのメイン機だ。もう2年以上使っているけど、バッテリーのヘタりもなく現役で稼働している。

ポータブル電源は「大は小を兼ねない」。重すぎると持っていかなくなるし、小さすぎると足りなくなる。キャンプで何を使うかを先に洗い出して、必要十分な容量のモデルを選ぶのがベストだ。

この記事では、キャンプで実際に使う家電の消費電力から逆算して必要な容量を割り出し、2026年時点でキャンプ用途にベストな5モデルを紹介する。


迷ったらこの1本

こんな人おすすめ
ファミリーキャンプ・バランス重視Jackery 1000 New
充電速度重視Anker Solix C1000 Gen 2
1泊ファミリー・軽さも重視EcoFlow RIVER 2 Pro
ソロ・デュオ・コンパクト派BLUETTI EB3A


キャンプで使う家電の消費電力早見表

まず「自分のキャンプで何Wh必要か」を把握するところから始める。ポータブル電源の容量は「消費電力(W)× 使用時間(h)= 消費量(Wh)」で計算する。

家電消費電力(W)使用時間の目安一泊の消費量(Wh)
スマホ充電(1台)10〜20W2回充電約25Wh
LEDランタン5〜10W5時間約40Wh
USB扇風機(小型)5〜15W6時間約60Wh
卓上扇風機(AC)30〜50W6時間約240Wh
電気毛布40〜80W8時間約400Wh
ポータブル冷蔵庫(15〜20L)45〜60W12時間(断続運転)約300Wh
電気ケトル(トラベル用)600〜900W5分×3回約60Wh
ノートPC30〜65W3時間約120Wh
ヘアドライヤー(弱)600W5分約50Wh

ここで注意してほしいのは、ポータブル冷蔵庫はコンプレッサーの断続運転なので、カタログ値の消費電力がそのまま12時間分かかるわけではないということ。実際の消費は表示ワット数の5〜6割程度になることが多い。逆に電気ケトルやドライヤーは消費電力が大きいので、ポータブル電源の「定格出力」がその家電のワット数以上でないと動かない。600Wの電気ケトルを使いたいのに定格出力500Wのポータブル電源を買っても、安全装置が作動して使えない。


容量の選び方:何Whあればキャンプで足りる?

ソロ・デュオキャンプ(300〜500Wh)

スマホ2台の充電、LEDランタン、USB扇風機。これがソロ〜デュオの基本セットだ。消費量は合計で150〜200Wh程度なので、300Wh級のモデルでも余裕がある。

秋冬に電気毛布を1枚使うなら400〜500Whは欲しい。電気毛布は「強」で80W近くいくが、「中〜弱」なら40W前後。8時間使って320Wh。500Whの電源なら一泊ギリギリ足りる計算だ。

ソロキャンプなら軽さが正義。4〜8kgのモデルを選べば、バックパックやバイクでも持っていける。

ファミリーキャンプ(500〜1000Wh)

家族4人でキャンプに行くと、使う家電がぐっと増える。スマホ4台、タブレット1台、LEDランタン2個、扇風機2台、ポータブル冷蔵庫。夏場の一泊でざっくり600〜800Whは消費する。

ファミリーキャンプの電源選びは「1000Wh前後」がちょうどいいラインだ。 消費量だけ見れば800Whで足りそうだが、バッテリーは100%→0%まで使い切るものではない。残量20%以下になると出力が不安定になる機種もあるし、精神的にも残量10%でハラハラしたくない。実際に使える容量は公称値の7〜8割と思っておくのが無難だ。

1000Whクラスなら重量10〜13kg。車で行くファミリーキャンプなら許容範囲だ。

連泊・ガチ勢(1000Wh以上)

二泊三日のキャンプ、冬キャンプで電気毛布を2枚使う、ポータブル冷蔵庫を24時間稼働させたい。こうなると1000Wh以上が必須になる。

連泊するならソーラーパネルとの併用が現実的だ。日中にソーラーで充電しながら夜に使う、というサイクルを回せば1000Whクラスでも二泊を乗り切れる。ソーラーについては記事の後半で触れる。

ただし、2000Wh超のモデルは15kg以上になるので持ち運びのハードルが一気に上がる。「車からサイトまで平坦」なオートキャンプ場なら問題ないが、駐車場からサイトまで距離があるキャンプ場だと正直しんどい。

キャンプスタイル推奨容量重量目安使い方の例
ソロ・デュオ(春〜秋)300〜500Wh4〜8kgスマホ充電・扇風機・ランタン
ソロ・デュオ(冬)500〜700Wh7〜10kg電気毛布1枚+スマホ+ランタン
ファミリー一泊700〜1000Wh10〜13kg扇風機・冷蔵庫・スマホ数台
ファミリー連泊1000Wh以上12〜16kg上記+ソーラー併用

夏キャンプの暑さ対策全般については夏キャンプの暑さ対策ギアまとめで書いている。扇風機以外の冷却手段も知っておくと、ポータブル電源の消費を節約できる。


バッテリーの種類と寿命

ポータブル電源を選ぶとき、容量と出力の次に確認すべきなのが「バッテリーの種類」だ。2026年現在、主流は2つ。

リン酸鉄リチウム(LFP)

現在のポータブル電源の主流。安全性が高く、サイクル寿命が3,000〜4,000回と長い。毎日使っても10年持つ計算になる。

デメリットは三元系と比較して重量がやや重くなること。ただし、2024年以降のモデルはセル技術の進化で軽量化が進んでいて、1000Whクラスでも10〜13kg程度に収まっている。

キャンプ用途で今買うなら、リン酸鉄一択だとぼくは思っている。 長く使える安心感が違う。

もう一つ知っておくべきなのが、リン酸鉄バッテリーは低温環境で性能が落ちるということ。気温0℃以下になると放電効率が下がり、公称容量の7〜8割程度しか使えなくなる。冬キャンプで電気毛布をメインに使うなら、この目減りを計算に入れて容量を選ぶ必要がある。寝袋の中にポータブル電源を入れるわけにもいかないので、断熱マットの上に置くなどの工夫も大事だ。

三元系リチウム(NMC / NCM)

以前の主流。リン酸鉄より軽量だが、サイクル寿命が500〜800回程度と短い。毎週使えば2〜3年で容量が目に見えて減る。

2026年時点では、大手メーカーの新モデルはほぼリン酸鉄に移行済み。三元系は旧モデルの在庫処分で安く出ているケースがあるが、長期で使うなら避けたほうがいい。

比較項目リン酸鉄(LFP)三元系(NMC)
サイクル寿命3,000〜4,000回500〜800回
安全性熱暴走しにくいやや熱に弱い
重量やや重い軽い
低温性能0℃以下で性能低下LFPよりやや強い
価格高め(下落中)安い
2026年の採用状況主流旧モデルのみ

おすすめ5選 比較表

2026年6月時点で、キャンプ用途でベストな5モデルを選んだ。選定基準は「リン酸鉄バッテリー搭載」「キャンプでの実用性」「コスパ」の3つ。

製品名実売価格(税込)容量定格出力バッテリー重量AC充電時間サイクル寿命
Jackery 1000 New約67,980円1,070Wh1,500Wリン酸鉄10.8kg約1時間4,000回
Anker Solix C1000 Gen 2約69,990円1,024Wh1,550Wリン酸鉄11.3kg約54分4,000回
EcoFlow RIVER 2 Pro ★愛用約34,000〜48,000円768Wh800W(X-Boost 1,000W)リン酸鉄約7.8kg約70分3,000回
Jackery 600 Plus約47,800円632Wh800Wリン酸鉄7.3kg約1時間4,000回
BLUETTI EB3A約22,980円268Wh600Wリン酸鉄4.6kg約1.5時間2,500回

※価格は2026年6月時点のAmazon・楽天・公式ストアの実売価格。セール時はさらに安くなることがある。

比較項目
Jackery
ポータブル電源 1000 New
Anker
Solix C1000 Gen 2
EcoFlow
RIVER 2 Pro
Jackery
ポータブル電源 600 Plus
BLUETTI
EB3A
価格¥119,800¥99,990¥88,000¥86,000¥22,980
総合評価
4.6 / 5
4.5 / 5
4.3 / 5
4.5 / 5
4.2 / 5
容量1070Wh1024Wh768Wh632Wh268Wh
重量10.8kg11.3kg7.8kg7.3kg4.6kg
充電時間約1時間約54分約70分約1時間約1時間
定格出力1500W1550W800W800W600W
出力ポート7口10口11口5口9口
購入する

1位: Jackery 1000 New — ファミリーキャンプの大本命

Jackery ポータブル電源 1000 New

Jackery

Jackery ポータブル電源 1000 New

★★★★4.6
容量1070Wh
重量10.8kg
充電時間約1時間

Jackery ポータブル電源 1000 New

項目スペック
メーカーJackery(ジャクリ)
容量1,070Wh
定格出力1,500W(瞬間最大3,000W)
バッテリーリン酸鉄リチウム
重量10.8kg
サイズ約327×224×247mm
AC出力3口
USB-C2口(100W対応)
USB-A1口
シガーソケット1口
AC充電時間通常約1.7時間 / 緊急充電モード約1時間
ソーラー充電最大400W入力
サイクル寿命4,000回(残存80%)
実売価格約67,980円(セール時は5万円台も)

1000Whクラスで重量10.8kgは業界トップレベルの軽さだ。ぼくが実際にファミリーキャンプで使った感覚だと、車からサイトまで片手で運べるギリギリのライン。ハンドルの握りやすさも地味に効いている。

このモデルを1位にした最大の理由は「バランスの良さ」。容量1,070Wh、出力1,500W、重量10.8kg。どれも突出して最高ではないが、キャンプ用途での実用性はどのスペックも十分すぎる。夏のファミリーキャンプなら扇風機2台+ポータブル冷蔵庫+スマホ4台充電を余裕でまかなえる。

Jackeryはアプリからの遠隔操作にも対応していて、テント内からスマホで出力のオン・オフや残量確認ができる。夜中に「あとどのくらい残ってるかな」と暗闇の中で本体を覗きに行かなくていい。

注意点は1つ。 緊急充電モードでの1時間フル充電はバッテリーに負荷がかかるので、普段は通常モード(約1.7時間)で充電するのがバッテリー寿命を延ばすコツだ。出発前に時間がないときだけ緊急充電モードを使う、という運用がベスト。


2位: Anker Solix C1000 Gen 2 — 充電速度で選ぶならこれ

Anker Solix C1000 Gen 2

Anker

Anker Solix C1000 Gen 2

★★★★4.5
容量1024Wh
重量11.3kg
充電時間約54分

Anker Solix C1000 Gen 2

項目スペック
メーカーAnker(アンカー)
容量1,024Wh
定格出力1,550W(瞬間最大2,300W)
バッテリーリン酸鉄リチウム
重量11.3kg
サイズ約384×208×244mm
AC出力4口
USB-C2口(100W / 15W)
USB-A1口
シガーソケット1口
AC充電時間HyperFlash急速充電モード約54分
ソーラー充電最大600W入力
サイクル寿命4,000回(残存80%)
実売価格約69,990円

Ankerが2025年に投入したGen 2モデル。前モデルから12%軽量化され、世界最小クラスのコンパクトボディに仕上がっている。

最大の武器はHyperFlash急速充電による54分フル充電。ギネス世界記録にも認定された充電速度で、「出発30分前に充電を忘れていた」という場面でも半分以上は入る。キャンプ前のバタバタした準備を考えると、この充電速度は地味にありがたい。

ソーラー入力が最大600Wと大きいのもポイント。200Wのソーラーパネル3枚で高速充電が可能で、連泊キャンプでの運用に向いている。

AC出力が4口あるのも実用的で、扇風機2台+冷蔵庫+充電器を同時に挿せる。1000Whクラスで4口は多い方だ。

Jackery 1000 Newと比較すると、容量は46Wh少ないが出力は50W高い。重量差は500g。正直、どちらを選んでも大きな失敗はない。Ankerブランドのモバイルバッテリーやケーブルを普段使いしている人なら、アプリの統一感でAnkerを選ぶのもアリだ。


3位: EcoFlow RIVER 2 Pro — ぼくが2年使い続けているメイン機

EcoFlow RIVER 2 Pro

EcoFlow

EcoFlow RIVER 2 Pro

★★★★4.3
容量768Wh
重量7.8kg
充電時間約70分
項目スペック
メーカーEcoFlow(エコフロー)
容量768Wh
定格出力800W(X-Boost使用時 最大1,000W)
最大瞬間出力1,600W
バッテリーリン酸鉄リチウム
重量約7.8kg
サイズ約270×260×226mm
AC出力4口
USB-C1口(100W、入出力兼用)
USB-A3口
DC出力2口
シガーソケット1口
AC充電時間X-Stream急速充電 約70分
ソーラー充電最大220W入力
サイクル寿命3,000回以上(残存80%)
実売価格約34,000〜48,000円(セール時で大幅変動)

これがぼくのメイン機だ。 200Wh→2000Whと失敗を重ねて、最終的にたどり着いたのがこのRIVER 2 Pro。768Whという容量は、家族4人の一泊キャンプで「ちょうど足りる」絶妙なラインだ。

実際の使い方はこう。USB扇風機2台を夕方から朝まで回して、スマホ4台を充電して、LEDランタンを5時間。これで翌朝の残量が20〜30%くらい。ギリギリではあるけど、毎回ちゃんと足りている。

7.8kgという重さが、ぼくにとっては決め手だった。 1000Whクラスの10〜13kgと比べると、片手で車から降ろせるかどうかの境界線がここにある。キャンプの荷物は他にも大量にあるわけで、電源が軽いのは地味に効く。

X-Stream急速充電で約70分でフル充電できるのもありがたい。出発前に「充電忘れてた」と気づいても、朝食を食べている間に満充電になる。2年以上使っているが、充電速度もバッテリー容量も購入時と体感で変わっていない。リン酸鉄バッテリーの耐久性は本物だ。

X-Boost機能で定格800Wを超える家電も最大1,000Wまで動かせる。トラベル用の電気ケトル(900W)をX-Boostで沸かしたことがあるが、通常より時間はかかるものの問題なく使えた。ただし常用するものではなく、あくまで「いざというときに使える」程度に考えておくのがいい。

正直、ファミリーキャンプで1000Whクラスが必要な場面は、ポータブル冷蔵庫を長時間回すときくらいだ。 冷蔵庫を使わないなら768Whで十分すぎる。価格もセール時なら3万円台で買えることがあり、1000Whクラスの半額近い。「まずファミリーキャンプ用に1台」という人にはRIVER 2 Proが最もコスパの高い選択肢だと思う。


4位: Jackery 600 Plus — デュオキャンプのベストバランス

Jackery ポータブル電源 600 Plus

Jackery

Jackery ポータブル電源 600 Plus

★★★★4.5
容量632Wh
重量7.3kg
充電時間約1時間

Jackery 600 Plus

項目スペック
メーカーJackery(ジャクリ)
容量632Wh
定格出力800W(瞬間最大1,600W)
バッテリーリン酸鉄リチウム
重量7.3kg
サイズ約300×219×197mm
AC出力1口
USB-C2口(100W対応)
USB-A1口
シガーソケット1口
AC充電時間約1時間
ソーラー充電最大200W入力
サイクル寿命4,000回(残存70%)
実売価格約47,800円(セール時は4万円台前半)

7.3kgという重量がこのモデル最大の強みだ。632Whの容量は、ソロ〜デュオの一泊キャンプにちょうどいい。スマホ2台+USB扇風機+LEDランタンで一泊して、まだ30〜40%残る計算だ。

出力800WでACポートは1口だけなので、電気ケトルやドライヤーは使えるが大型家電の同時使用は厳しい。「充電と小型家電メイン」の使い方に割り切れるなら、コスパは抜群に高い。

注意すべきなのは、サイクル寿命の容量維持基準が「残存70%」であること。他メーカーの多くは80%基準なので、単純な回数比較では不利に見える。ただし4,000回という絶対数はかなり多く、毎週キャンプに行っても10年以上持つ計算だ。

冬キャンプで電気毛布を使う場合、632Whだと「弱〜中」設定で一晩ギリギリ。余裕を持たせたいならJackery 1000 Newまでサイズアップした方が安心だ。


5位: BLUETTI EB3A — ソロキャンプの相棒に最適な超軽量モデル

BLUETTI EB3A

BLUETTI

BLUETTI EB3A

★★★★4.2
容量268Wh
重量4.6kg
充電時間約1時間

BLUETTI EB3A

項目スペック
メーカーBLUETTI(ブルーティ)
容量268Wh
定格出力600W(電力リフト機能で最大1,200W対応)
バッテリーリン酸鉄リチウム
重量4.6kg
サイズ約255×180×183mm
AC出力2口
USB-C1口(100W対応)
USB-A2口
シガーソケット1口
AC充電時間約1.5時間
ソーラー充電最大200W入力
サイクル寿命2,500回(残存80%)
実売価格約22,980円

4.6kg。片手で軽々持てる。 これがEB3Aの最大にして最強のメリットだ。バイクツーリングキャンプや、バックパックキャンプで電源を持っていきたい人にはこれ以上の選択肢はない。

容量268Whは正直「最低限」。スマホ2台充電+USB扇風機で一泊したら、残量はほぼゼロになる。「たくさんの家電を使いたい」人向けではなく、「スマホとランタンが充電できれば十分」というミニマルなキャンパー向けだ。

面白いのが「電力リフト機能」。定格600Wを超える家電でも、消費電力を600W以下に抑えて動かす機能だ。ドライヤーを弱風で使ったり、電気ケトルを低出力で沸かしたりが一応できる。ただし加熱に時間がかかるので、あくまで「使えなくはない」レベル。過度な期待は禁物だ。

価格は約22,980円。ポータブル電源としてはエントリー価格で、「まずポータブル電源を試してみたい」という人の最初の一台にもいい。ただしサイクル寿命は2,500回と、上位モデルの4,000回と比べるとやや短い。それでも毎週使って5年以上は持つ計算だから、十分だとは思う。


ソーラーパネルとの併用

連泊キャンプをするなら、ソーラーパネルは検討する価値がある。日中の6〜7時間で200〜400Wh程度の充電が期待できるので、夜に使った分を日中に補充するサイクルが回せる。

ただし、ソーラー充電の現実はカタログ値ほど甘くない。 100Wのソーラーパネルで実際に得られる発電量は、晴天時でも60〜70W程度。曇りの日は20〜30Wまで落ちる。林間サイトで木陰が多い場所だと、さらに効率が下がる。

ソーラーパネルを選ぶときのポイントは3つ。

  • ポータブル電源のソーラー入力の上限を確認する。 例えばJackery 600 Plusのソーラー入力は最大200Wなので、200W以上のパネルを繋いでもそれ以上は充電されない
  • 折りたたみ式を選ぶ。 キャンプの荷物にプラスするなら、収納性は大事。100〜200Wクラスの折りたたみ式なら、車のトランクに立てかけて収納できる
  • 各メーカーの純正パネルが安心。 互換品でも動くことが多いが、最大効率で充電できるのは基本的に純正。コネクタの規格も合うので接続トラブルがない

ちなみに、ポータブル電源は飛行機に持ち込めない。 リチウムイオンバッテリーの容量制限(100Wh以下は持ち込み可、160Wh以下は航空会社の許可が必要)に引っかかるため、ここで紹介したモデルはすべてNG。飛行機で行くキャンプにはモバイルバッテリーで対応するしかない。

夏キャンプでポータブル冷蔵庫を使うなら、クーラーボックスとの併用が消費電力を抑えるコツだ。詳しくは夏キャンプのクーラーボックス選びを参考にしてほしい。


FAQ

Q. ポータブル電源はキャンプ場で充電できる?

AC電源付きサイトなら可能だ。ただしAC電源サイトは追加料金がかかるケースが多く、1泊あたり500〜1,500円程度。最初からAC電源サイトを使うなら、ポータブル電源の出番はあまりないかもしれない。「電源なしサイトで自由に場所を選びたい」という人にこそ、ポータブル電源は価値がある。

Q. ポータブル電源の寿命はどのくらい?

リン酸鉄バッテリーの場合、サイクル寿命は3,000〜4,000回。月2回キャンプに行って毎回フル充放電しても、10年以上持つ。ただし高温環境での保管や、100%充電のまま長期間放置するとバッテリーが劣化しやすい。使わないときは残量30〜50%で涼しい場所に保管するのが長持ちのコツだ。

Q. 冬キャンプで電気毛布は何時間使える?

電気毛布の消費電力は「中」設定で約40〜50W。1,000Whのポータブル電源なら、計算上は20時間以上使える。ただし前述の通り、リン酸鉄バッテリーは低温環境で性能が落ちる。0℃以下の環境なら公称容量の7〜8割で計算しておくのが安全だ。1,000Wh×0.8=800Wh。これを50Wで割ると16時間。一泊8時間なら、電気毛布2枚は十分いける。

Q. 車のシガーソケットから充電できる?

今回紹介した5モデルはすべてシガーソケット充電に対応している。ただし充電速度はACコンセントより遅く、フル充電までに5〜8時間かかるモデルが多い。キャンプ場までの移動時間で満充電にするのは厳しいが、「行き帰りの運転中に少しでも充電しておく」くらいの使い方なら実用的だ。

Q. 安いポータブル電源は危険?

価格だけで危険とは言えないが、PSEマーク(電気用品安全法の基準を満たした証)が付いていない製品は絶対に避けるべき。今回紹介した5メーカー(Jackery、Anker、EcoFlow、BLUETTI、PowerArQ)はすべてPSE認証済みで、BMS(バッテリー管理システム)による安全保護も搭載している。無名ブランドの激安品はBMSが粗悪なケースがあり、過充電や過放電による発火リスクが高まる。


まとめ

ポータブル電源選びで一番大事なのは、「自分のキャンプで何を使うか」を先に決めることだ。それさえ決まれば、必要な容量は計算で出る。

ソロ・デュオで充電メインならBLUETTI EB3A(268Wh / 約22,980円)かJackery 600 Plus(632Wh / 約47,800円)。ファミリーキャンプの入門ならEcoFlow RIVER 2 Pro(768Wh / 約34,000〜48,000円)。ぼくが2年使い続けている愛用機で、容量・重さ・価格のバランスが一番いい。容量に余裕を持たせたいならJackery 1000 New(1,070Wh / 約67,980円)、充電速度を重視するならAnker Solix C1000 Gen 2(1,024Wh / 約69,990円)。

セール時期を狙えばどのモデルも20〜40%オフで買えることがある。Amazonのプライムデーやブラックフライデー、各メーカーの公式セールは要チェックだ。気になるモデルがあれば、まずは公式サイトやAmazonの製品ページを覗いてみてほしい。

よくある質問

Q. ポータブル電源でエアコンは動きますか?
一般家庭のエアコンは消費電力が500〜2,000Wで、ポータブル電源では動かすのがほぼ不可能です。ただ、EcoFlow WAVE 3のようなキャンプ専用のポータブルクーラーなら、消費電力を抑えた設計になっているので一晩運転できます。「キャンプでエアコンを使いたい」なら、キャンプ専用クーラーとポータブル電源の組み合わせを検討してください。
Q. ポータブル電源の容量はどのくらいあれば十分ですか?
キャンプスタイルによって変わります。ソロ・デュオでスマホ充電と扇風機くらいなら300〜500Wh。家族4人で冷蔵庫や扇風機を回す夏キャンプなら700〜1,000Wh。冬キャンプで電気毛布を2枚使うなら1,000Wh以上が安心です。「大は小を兼ねる」は重量が増えるので注意。必要な電力量を計算してから選ぶのが失敗しないコツです。
Q. リン酸鉄リチウムと三元系リチウム、どちらを選べばいいですか?
2026年現在、キャンプ用途ではリン酸鉄一択です。サイクル寿命が3,000〜4,000回と長く、安全性も高い。三元系は軽量ですが寿命が500〜800回と短く、主要メーカーの新モデルはほぼリン酸鉄に移行しています。長期使用を考えるなら、多少重くてもリン酸鉄モデルを選んでください。
Q. キャンプ場でポータブル電源は充電できますか?
AC電源付きサイトなら可能です。ただしAC電源サイトは追加料金(1泊500〜1,500円程度)がかかります。電源なしサイトで自由に場所を選びたい人にこそ、ポータブル電源の価値があります。シガーソケット充電も対応しているモデルが多いですが、フル充電に5〜8時間かかるので帰路の補充程度に考えておいてください。

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